・『管理』って何?
企業には3つの側面があると考えます。
「企業体」「共同体」「生命体」です。
業績など外側の部分だけ見ていると…
組織のチームワーク、一体感といった共同体の部分、一人ひとりが輝く生命体の部分
は見えてこないと思うのです。
「管理」と一般的に言われるが、
管理の基本は「自主管理」できる組織であり、
「誰かが誰かを管理する」という意味での管理は必要ないとは言わないまでも、ミニマムで済むはずです。
「自主管理」できる人をどう育てるかが重要であって
自主管理を経営の基本に据えることは普遍的な考え方であると思う。
多くの日本企業は管理強化に走り、
ガバナンスを徹底させ、リスクを管理したのに問題や不祥事が繰り返されている。
「管理」が強化されることで、
抑制⇒停滞⇒閉塞という悪循環が生まれる。
「これをやっては駄目」「あれどうした」と管理されてばかりいて楽しいわけがない…
束縛感が仕事をつまらなくさせている。
・社員のあるべき姿って?
伸びる会社と伸びない会社の違いは明確であり、
社員が主体的に動いているかどうかです。
主体性を発揮できる会社か
主体性を発揮できない会社か
それこそが、会社が生きているか、死んでいるのかを決める分岐点になると思う。
多くの企業から主体性という言葉は消えつつある…
それは何故か…
声があげられないし、手が挙げられない等々、
上からの命令で動くという組織になってしまっている…
これでは働いていても面白いわけがない。
各々、目的を持って会社に入っているはず、
挑戦や失敗を繰り返す中で、
帰属意識・仲間意識が生まれます。
上からの指示で動いていれば、
一見、お行儀よく見えても、活力は乏しいものです。
・「生きている会社」とは?
主体性のある会社に共通しているのは
会社の目的と個人の目的がシンクロしているのです。
経営者にも思いがあるように、社員一人ひとりにも思いがあるはずです。
仕事の中で、個人の目標を見つけた社員は生き生きと働いてくれますから、
経営者はそれを探させることが大切です。
会社の目的を個人に押し付けてしまうと、
個人の目標はどうなってしまうのか…という話になってしまいます。
それ故に、
生きている会社には
・『熱(ほとばしる情熱)』
・『理(徹底した理詰め)』
・『情(社員たちの心の充足)』の3つが必要と考えます。
・熱は誰にも負けない努力をし、筋道を立てて考え、顧客の利益を提案し、仕事の具現化に尽くしことです。
・情はとても大切だと思います。
理論理屈は正しい事を言っていても、情がない人間は部下からの信頼がない。
部下は冷めた目で見ています。
・理はビジネスである以上欠かすことはできませんが、
情を忘れて、理一辺倒・経済合理性だけですべて回そうとするから失敗する。
・「経営」とは?
私が経営で一番大事なことは、ガバナンスだと考えています。
ルール・コンプライアンスを破ってまで経営をやろうとするのは絶対にいけない。
ガバナンスありき、そこが大前提です。
日頃から社員に伝えていることは、
「利益は一旦脇において、お客様の為を考えて仕事をしよう。
お客様が取引をして本当に良かったと思っていただける仕事をしなければならない。
お客様の利益が第一だぞ」と…
その次に大事にしているのは社員の幸せです。
社員やその家族の幸せを絶えず考え、
ある程度仕事は厳しくても、大変であっても、
私の想いに応えて主体性を持って仕事に励めるようにしなければいけない。
経営者は、絶対に企業ありきで考えてはいきないのです。
以上の基準に照らし合わせて、是々非々で考えていったならば、
やっていいこと、悪いことは、自ずと見えてくると思うのです。
そうゆう経営を続けて、社員にその姿を示してゆくことが大切であると考え、
日々、自ら問い続けてゆきたいと思います。
投稿者プロフィール
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・公益社団法人 日本医業経営コンサルタント協会
認定登録 医業経営コンサルタント
・BCP(事業継続政策)研究会所属
・病院組織改革研究会所属
・働き方改革改善
・増患及び集患に伴うマーケテイング分析
・診療圏、患者分析(用地診断・科目選定・用地開発)
・開業、法人化に伴うマネージメント
・施設建設に伴うマネージメント
・歯科経営(自費収入強化・訪問歯科推進・開業支援マーケテイング)
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